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1998 年度 実績報告書

隣接面齲蝕予防材の開発および基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10771206
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

檜山 雄彦  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (50288081)

キーワードう蝕予防 / フッ素 / 小児 / 隣接面
研究概要

隣接面の齲蝕予防を目的に,フッ素を利用した局所応用の一つとして隣接面挿入型フッ素含有フイルムを製作し,基礎的実験を行った。フッ素含有フイルムは現在,NaF,ポリビニールアルコール,グリセリンを混合し製作している。含有されたNaFはフッ素として0.1mg含有するように調整した。フッ素含有量を変えたものについても,フッ素錠剤やドロップといったアメリカやヨーロッパで広く齲蝕予防に使用されているフッ化物製剤を参考に検討中である。
製作したフイルムからは精製水および人工唾液中へのフッ素溶出が確認された(回収率96〜98%)。また,フッ素溶出,フイルム溶解の経時的変化ついても実験を行った。10mlプラスチック容器内で,フイルム中のフッ素が約3〜5分程度で急速に溶出し,約10分前後でピークに達し,一定の濃度を保ちつつ,約30分でフイルム全体が溶解した。次に,フイルムを抜去歯牙を用いて擬似的に作った隣接面に挿入し,同様の溶出溶解実験を行った。現在,実験中ではあるが,予備実験においては,フッ素溶出,フイルム溶解ともに作用時間が延長することが確認されており,その適正時間について,歯牙への取り込み量を考慮に入れ検討中である。フイルム作用時間の延長に伴い,フイルムが不潔域に保持されるため,フイルムに付着する好気性菌,嫌気性菌についても検討中である。
さらに,ハイドロキシアパタイト(粉末)を使用し,フイルム中のポリビニールアルコールやグリセリンがフッ素のアパタイトへの取り込みにどの程度影響を及ぼしているのか検討を行った。その結果,フイルムは同濃度のNaF水溶液とほぼ同程度にフッ素の取り込みが確認された。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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