• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

抗菌活性および抗腫瘍活性Kinamycin類の立体選択的全合成

研究課題

研究課題/領域番号 10771235
研究機関千葉大学

研究代表者

熊本 卓哉  千葉大学, 薬学部, 助手 (50292678)

キーワード抗菌活性 / 抗腫瘍活性 / kinamycin / 立体選択的 / 全合成 / Diels-Alder反応 / Danishefsky diene / ジヒドロキシル化
研究概要

抗菌,および抗腫瘍活性を有するkinamycin類の立体選択的全合成研究において,我々は,平成10年度までにABC環に相当するbenz[f]indanoneのモデル化合物の合成,およびBC環に相当するindenoneとDanishefsky dieneとのDiels-Alder反応によるD環の構築を達成した.平成11年度において,我々はkinamycin類がABC環で必要とするすべての酸素官能基を持つbenz[f]indanoneを1,5-dihydroxynaphtholから8行程で合成した.一方,BCD環を持つモデル化合物についてD環上に酸素官能基の導入を検討した.D環上のエノンをシロキシブタジエンに変換し,エノールエーテル部位をOsO_4酸化してヒドロキシケトンとしたのち,DIBAL還元してtrans-ジオールを選択的に得た.これをケタールで保護したのち,残るオレフィンのOsO_4によるジヒドロキシル化を試みたが,目的とする立体異性体は得られなかった.しかし,ジオールをかさ高いTBS基で保護したところ,環構造の変化がNMRより観察され,選択性の逆転が期待された.実際,このもののOsO_4によるジヒドロキシル化により,酸素官能基がcis,trans,transの目的の相対配置を有するD環が得られた.今後,これまでに検討された合成反応を組み合わせることにより,kinamycin類の立体選択的全合成を達成できるものと考えられる.

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi