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1998 年度 実績報告書

固相における多成分カップリングによる高効率的糖鎖合成

研究課題

研究課題/領域番号 10771264
研究機関理化学研究所

研究代表者

眞鍋 史乃  理化学研究所, 細胞制御化学研究室, 基礎科学特別研究員 (60300901)

キーワード糖鎖合成 / 固相
研究概要

糖鎖の合成は元来、1)同じような活性を持つ数多くの水酸基の効率的、選択的な保護・脱保護、2)効率よいグリコシド結合形成反応の開発、の2点に重点がおかれて展開してきたが、近年、いかに全体として効率よく糖鎖を構築するかに焦点が移ってきている。効率的糖鎖合成の主な二つの流れのうちの一つとして、one-pot法、すなわち、活性の差(anmed-disarmed糖)を利用したり、官能基選択的な活性化を行ってone-potにて2つのグリコシド結合を一挙に構築し、3つの糖をつなげる手法がある。もう一方は固相にてオリゴ糖を構築する方法である。元来、別々に研究されてきた固相法と複数のグリコシド結合をone-potで形成する手法をあわせ、より効率的、簡便な糖鎖構築を目指した。
高分子担体として分子量約5000のポリエチレングリコールを用い、ベンジルエーテルタイプのリンカーを用いた。次に3つの糖コンポーネントを順次選択的に活性化するために、官能基選択的な活性化を行った。すなわち、はじめに活性化されるべき糖供与体Aはもっとも活性化されやすいイミデートとし、次に活性化されるべき糖供与体Bは比較的安定なチオグリコシドとする。すなわち、触媒量のTMSOTf条件下では、A・Bが生成するが、この2糖はさらに活性化されうるチオグリコシドであるため、DMTST,またはNIS-Tf0Hで活性化され、ここに高分子担体に固定化した糖受容体Cを加えると、2つめのグリコシド結合が形成され、3糖A-B-Cが得られる。3糖A-B-Cは高分子担体に固定化されているので、糖受容体からの副生成物、また、試薬はろ過、洗浄によって簡単に除去できた。以上、one-pot法と固相法を組み合わせた本手法が糖鎖合成の効率化に有効であることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shino Manabe,Yukishige Ito,Tomoya Ogawa: "Multi-Component Carbohydrate Coupling Strategy on Polymer Support" Molecules on Line,. 2. 40-45 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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