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1999 年度 実績報告書

Ca依存性細胞応答のCaチャネルサブタイプ特異性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10771267
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

平嶋 尚英  名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (10192296)

キーワード肥満細胞 / 好塩基球 / TRP / エクソサイトーシス / カルシウムチャネル
研究概要

平成11年度は計画書に基づいて次の2項目について研究を行なった。
(1)ラット好塩基球株(RBL細胞)の形質膜Caチャネル欠損ミュータント株の解析
(1)Ca濃度変化バターンの野生株との比較
形質膜のCaチャネルブロッカーであるランタンイオンとSK&F96365のCa濃度変化パターンに及ぼす影響を調べた。その結果、ミュータントで見られる一過性のCa濃度上昇は、形質膜Caチャネルの阻害によるパターンとほぼ同じであることが明らかとなった。
(2)膜蛋白質の電気泳動パターンの野生株との比較
形質膜を単離し、その電気泳動像をミュータントと野生株で比較したが、両者に特に差は認められなかった。このことから、昨年の研究によって得られたCaチャネル欠損ミュータントは、Caチャネルが存在しないのではなく、アミノ酸配列のわずかな変異にり機能が低下しているものと考えられる。
(2)ラット好塩基球株(RBL細胞)におけるTRPチャネルの発現と機能
上記(1)の研究によって、ミュータントからCaチャネルを同定することが困難となったので、TRPとよばれる肥満細胞のCaチャネルとと似た特徴をもつTRP(transient receptor potential)のホモログRBL細胞に発現しているかどうかを調べた。
(1)RT-PCRを行なうことによって、RBL細胞にTRPのホモログのうち、TRP1、2、6の3種類が発現していることが明らかとなった。
(2)最も発現量が多いと思われるTRP1をRBL細胞に過剰発現させ、その細胞のCa動態及び脱顆粒反応を調べた。その結果、抗原刺激によって引き起こされる細胞内Ca濃度上昇において、特にその持続相の延長が認められた。また、エクソサイトーシスによって細胞外に放出されるβ-ヘキソサミニダーゼの定量により、脱顆粒も増強されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.Hirakura: "Membrane Perturbation by the Neurotoxic Alzheimer Amyloid Fragment β25-35 Requires Aggregation and β-sheet formationin"Biochem.Mol.Biol.Int..

  • [文献書誌] D.-S.Lee: "Phospholipid translocation from outer to inner leaflet of synapticvsicle isolated from the electric organ of Japanese electric ray Narke japonica"J.Biochem..

  • [文献書誌] K.Tenjinbaru: "NF-κB translocated to the nucleus with a distinct quiescent time after stimulation"FEBS Lett.

  • [文献書誌] C.Kawaura: "GM1-containing cationic Inposomes with cationic cholesterol derivative promote the efficiency of gene transfection in mammalian culture cells"Biol.Pharm.Bull.. (印刷中).

  • [文献書誌] T.Hibi: "Rat basophilic leukemia cells express syntaxin-3 and VAMO-7 in granule membranes"Biochem.Biophys.Res.Commum. (印刷中).

  • [文献書誌] 平嶋 尚英: ""Ca^<2+>のシグナル伝達における役割"、「医学&サイエンスシリーズ 細胞内シグナル伝達がわかる」"羊土社.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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