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1999 年度 実績報告書

未知のヒト膵液中の抗菌活性ペプチドの精製と解析

研究課題

研究課題/領域番号 10771349
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

菊池 賢  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60214748)

キーワード膵液 / 抗菌活性 / 耐熱性ペプチド
研究概要

膵液のゲル濾過抗菌活性分画を更に精製するため、効率の良い活性測定法の検討を行なった。defensinのbioassay系であるradial diffusion assay法を改良したところ、培地のpH8.8、指示菌にE.coli Kpを用いた条件が最も感度に優れ、殺菌曲線で活性の認められたゲル濾過分画の活性を測定できた。この系による塩基性抗菌ペプチドpolymyxin Bの測定限界値は1μg/mlと優れていた。最も活性の高いゲル濾過分画はpolymyxin B換算でほぼ100μg/mlに相当する抗菌力を示していた。この抗菌活性は65度20分、95度20分処理でも全く失活せず、むしろ95度20分では活性の上昇が認められた。この抗菌活性は2.5M NaCl存在下でも認めらるため、生化学的性状の近いと思われるlactoferricin B,lactoferricin Hなどの抗菌ペプチドとは異なるものと考えられた。紫外吸収スペクトルではOD220付近に最大の吸収域とOD280に別なピークがあり、ペプチドによるものと思われた。Tricine-SDS-PAGEで分画を試みたところ、分子量3000以下と考えられた。ゲル濾過分画を更に、イオン交換HPLCにて精製したところ、予想に反して陽イオン交換HPLCでは全くカラムに吸着されず、陰イオン交換(DEAE)HPLCで幾つかのピークに分離された。このうち抗菌活性は複数の分画に分かれて存在したため、単一の物質ではないものと考えられた。実際、抗菌活性の強いゲル濾過分画をradial diffusion assay法でbioassayすると、double zone現象が認められることから、少なくとも活性物質は2種類以上ある可能性が高い。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 菊池賢: "ヒト膵液由来の抗菌活性物質について"日本細菌学雑誌. 55.1(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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