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1998 年度 実績報告書

周産期に子どもを亡くした母親のグリーフ・ワークに影響する看護要因

研究課題

研究課題/領域番号 10771386
研究機関茨城県立医療大学

研究代表者

太田 尚子  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (50285053)

キーワードグリーフ・ワーク / 周産期喪失 / 悲嘆 / 看護
研究概要

1994年に実施した研究対象(T病院で、1982年2月から1998年8月までに死産・新生児死亡を経験し、筆者が実際に看護した母親25名)の喪失前後の看護記録から以下の要因を抽出し、喪失前後の看護要因がグリーフ・ワークに与えた影響を分析した。また、2名の対象者に面接調査を実施した。その結果、1)児との面会、触る、抱っこ、着衣など、現実認識を促すために実施した看護要因、2)院内での焼香、お別れ会、葬儀への参加などのセレモニーに関する看護要因、3)個室の使用、夜間の家族の付き添い、24時間の面会時間、他の子どもの面会など、喪失前後の家族に関する看護要因は、いずれも喪失直後のショックからの脱却に非常に効果的であることが明らかになった。特に児との面会は全員(100%)が「会ってよかった」など、肯定的反応であった。2名の対象者の面接調査の結果では、児との面会、抱っこ、着衣、お別れ会、葬儀への参加などが鮮明な記憶として残っていた。また、自責感・悲しみは持続しているものの、それらの体験は肯定的なものとしてとらえられていた。
今後は、残りの23名のうち承諾の得られた対象者に対して面接調査を継続して実施し、喪失前後の看護要因が対象にとってどのような体験として認知されているか、またそれが長期的な視点から対象のグリーフ・ワークにどのよな影響を与えたか質的に分析する予定である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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