研究概要 |
まず,MEDLINEを中心とした各種データベースにより,国内外の文献を検索し、Centers for Disease Control and Prevention(CDC)によるYouth Risk Behavior Surveillance System(YRBSS)を応用し,学校をベースにして青少年の健康に影響を及ぼす危険行動を評価している研究をレビューし,対象,方法,内容について分析した。さらに,日本において、喫煙行動や薬物乱用行動など、青少年の危険行動を個別に評価している研究を行っている研究者に対するインタビュー調査,学会発表における日本の青少年の危険行動を監視している学校サーベイランスシステムの評価研究のレビューを実施した。 以上の成果を踏まえ,評価尺度として,(1)性行動,(2)喫煙,(3)飲酒,(4)薬物乱用,(5)交通安全,(5)武器.(7)暴力,(3)自殺,(9)無理なダイエット,(10)朝食,(11)運動.(12)支援要因,(13)自己肯定感の領域を設定し,評価尺度のプロトタイプを作成した。これらについては,医師,健康教育研究者等により,内容の妥当性に関しても検討した。特に,自己肯定感を測定する尺度については,調査票全体の分量等に配慮し,教員,親,友人,自分自身の4領域(各3問,計12問)を独自に作成した。これらについては,高校生を対象として,Rosenberg(1965)によって確立された自尊感情(Self-eSteem)尺度との信頼性も検討し,全体として,男女とも0.5以上の有意な相関が認められた,また,調査方法を標準化するための調査実施マニュアル案についても作成した。
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