競歩競技の研究は技術、指導法それぞれに関する研究がいくつかみられるが、学校教育における「歩」の指導法に関する研究はほとんどみられない。そこで学校教育における「歩」の指導法に関する知見が得られれば、今後の学校教育において正しい「歩」の指導が行うことができ、また、正しい「歩」の指導が正しい「走」の指導に役立つものと考え本研究を行った。 実験設定は小学校中学年の児童を被験者とし、歩の指導を受けるA群と歩の指導を受けないB群に分けた。プレテストとして、両群に低速度、中速度、高速度の直線歩行をおこなわせる。その動きを2台のデジタルビデオカメラにて二次元撮影しフレームレコーダーとパソコンにてdigitaizingした後に、ストライド、ピッチ及び下肢の関節角度についての解析を行った。本年度はこの部分までの分析を終了した。 来年度の継続分は、A群は週3回、1回15分の「歩」の指導を1ヶ月間受け、B群は特に歩の指導を受けず、その後ポストテストとして両群に低速度、中速度、高速度の直線歩行をおこなわせる。それぞれのストライド及びピッチの変化を2台のデジタルビデオカメラにて二次元撮影し測定する。 以上のデータを分析整理することにより、歩の指導の有効性が検討できるものと考える。
|