研究概要 |
本年度は,マットスイッチによるスプリント走行中の疾走速度,ストライド,接地時間等が計測できるシステムの開発を行った.その結果,計測システムは屋外でも使用できる4m(1mの幅)の試作システムを製作することができた. そして,スプリント走行中のストライド,接地時間,ピッチの実験計測を試み,その精度について検討した.その結果,スパイクでのスプリント走行中のストライド計測は実用化(3cm以内)に耐えるものであったが,接地時間やピッチの計測精度では実用化には問題があることが明かとなった.スパイク走行中の計測ではマットスイッチを保護するために,マットスイッチ上にかなりの厚みのあるゴムシートを覆う必要があるため足のon-offの感度が低下し,接地時間を過小計測していたのである.現段階では,マットスイッチ保護のゴムシートを取り除いた状態で計測できるシューズによるスプリント走に計測が限られることとなった.今後は,スパイクによるスプリント走行でもマットスイッチが破損しない最低限のゴムシ一トの厚さの選択と接地時間の時間補正をするプログラムについて開発してみる予定である. 次年度は,上記のような測定の条件を考慮しながらもスプリント走の動作改善のための教育システムの開発を行う予定である.
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