• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

食品の冷凍による嚥下容易性への影響についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 10780077
研究機関長野県短期大学

研究代表者

石原 三妃  長野県短期大学, 生活科学科, 助手 (30290109)

キーワード寒天 / 冷凍 / 解凍 / ゲル / 破断試験 / 動的粘弾性測定
研究概要

1 冷凍前寒天ゲルの力学物性 10℃で冷凍前試料の動的粘弾性を測定した結果、寒天単独ゲル、グアガム添加寒天ゲル、イオタカラギナン添加寒天ゲル、ローカストビンガム添加寒天ゲル(添加物濃度は全て0.5%)はいずれも寒天濃度が高くなると貯蔵弾性率、損失弾性率はともに高くなった。破断試験を行い破断応力を求めた結果、無添加寒天ゲル、添加物添加寒天ゲルいずれも寒天濃度が高くなると破断応力と破断エネルギーは大きくなった。
2 解凍法の検討 冷凍前試料を-20℃のフリーザーで24時間放置して試料を冷凍した。解凍法としては10℃の恒温器中に放置する方法と電子レンジにかける方法の2方法を検討した。電子レンジにかけた場合ゲルの解凍状態にむらがあった。10℃での自然解凍は一様に解凍された。
3 解凍寒天ゲルの力学物性 解凍法を検討した結果より、冷凍解凍寒天ゲルの試料は10℃の恒温器内で6時間放置して調整したゲルを用いた。解凍寒天ゲルの動的粘弾性を測定し、貯蔵弾性率、損失弾性率を求めた。無添加寒天ゲル、添加物添加寒天ゲルいずれも寒天濃度が高くなると貯蔵弾性率、損失弾性率はともに高くなった。冷凍前寒天ゲルの貯蔵弾性率、損失弾性率と比較すると、貯蔵弾性率は解凍ゲルは冷凍前ゲルより、貯蔵弾性率が低くなり、損失弾性率は高くなった。破断試験の結果、解凍寒天ゲルの破断応力は冷凍前と比較して非常に小さくなった。
4 顕微鏡観察 冷凍前寒天ゲル、冷凍解凍寒天ゲルの顕微鏡観察をし、顕微鏡写真を撮影した。冷凍前ゲルと比較すると冷凍解凍ゲルはゲルを構成している網目構造に変化が生じていることが観察された。
5 今後の計画 添加物の種類と濃度を変化させた寒天ゲルを調製し、同様の測定を繰り返し、添加物が寒天ゲルの冷凍と解凍に与える影響について検討する、官能評価を行う。

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi