1年目には、マルチメディア(ハイパーメディア)および(社会的)構成主義学習における評価方法に関する理論的研究、実証的研究、実践活動に関する研究資料を収集し分析した。その結果、客観主義的なマルチメディア(ハイパーメディア)学習の評価に関する実証的および実践的研究は多く見られるが、マルチメディア(ハイパーメディア)を利用しているか否かに関わらず、(社会的)構成主義学習そのものに関する研究の多くが理論的研究にとどまり、実証的および実践的研究は少ないことがわかった。 そこで、(社会的)構成主義学習の評価方式に関する理論的研究に基づき、マルチメディアを利用した(社会的)構成主義学習の評価への応用可能性を模索し、適切な評価方法、すなわち、学習経路(自動的に記録される学習履歴)に基づいて学習過程を評価する方法を明らかにした。 さらに、2年目には、メルチメディア教材「カレー」を開発し、提案した評価方法を導入した実験を行った。本教材はカレーライスに関する歴史、種類、食材などの情報から成る。実験においては、本教材を利用した共同学習を通じてオリジナルカレーを作成することを目的とした創造的学習、そして、カレーに関する知識の習得を目的とした学習の2種類の学習について評価を行った。 なお、本研究で提案した評価方法については報告済みであるが、開発したマルチメディア教材および実験の結果については準備中である。
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