研究概要 |
本研究の目的は、マルチエージェント指向の学習支援システムの構築方法を提案・開発することである。本年度は、マルチエージェント指向の学習支援システムの基本設計を行った。基本設計を基に、そこで必要となる機能を有したエージェントモデルを設計し、実装した。また、エージェント間の協調・交渉モデルを提案した。以下,具体的には次の項目に従って研究を進めた。 (1) マルチエージェント指向の学習支援システムの基本設計、機能設計として、教授・学習過程で必要となる機能を整理し、必要となるエージェントを検討した。また、インタフェイスを含めた学習環境全体の設計を行った。 (2) エージェントモデルの設計・実装として、心的様相に基づいたエージェントの内部状態を表現するモデルを提案した。 (3) エージェント間の協調・交渉モデルの設計・実装として、上記(2)のエージェントモデル内に組み込む協調・交渉モデルを設計した。そこでは、エージェント間の情報のやりとりで必要とされるメッセージの種類を分類した。また、様々な通信・教育目的に応じて生起するであろう一連のメッセージ系列を協調・交渉モデルとして提案した。 (4) 研究成果の発表として、初年度の研究成果を、国内の全国大会(日本教育工学会,教育システム情報学会)及び国際会議(JCKBSE98,ICCE98)にて発表した。
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