本年度は、教育実習事前・事後指導を充実させるために、インターネット上にどのような関連情報を載せる必要があるのか、どのような形で載せたらよいのかを学生へのアンケート調査によって明らかにし、その結果に基づきながら、第一次システムを製作し、その利用実験を行った。システムは、インターネットのWWWと電子メールによるメーリングリスト、BBS(電子掲示板)で構成されている。受講生は発行されたユーザIDとパスワードをはじめに入力し、学内からも学外からも活用できる仕組みになっている。システムのWWWには、1)観察実習時の附属教官の授業記録また観察している学生の様子、2)指導案例、3)実際に教育実習をしている学生の授業記録、4)授業に役立つ関連情報などを、デジタルビデオ記録、テキスト記録などで記載している。またメーリングリストでは、1)諸連絡の他、2)質疑への応答などに活用し、BBSは、観察実習や本実習での感想・気づきを投稿する形で利用し、感想や情報を広く共有できるようにした。 本システムの第一次活用実験の結果として、課題はインターフェースの設計にあることがわかった。つまり単に使いやすい、色々な内容がのっているというだけでなく、学生を勇気づける教育的な応答や、教育的ナビゲーションが、システムとくにWWWに施される必要があるということがわかった。
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