研究概要 |
以下の2つの研究結果を得た: パス距離幅に関する研究 与えられたグラフGとその頂点集合の部分集合S⊆V(G)に対するパス距離幅pdws(G)は,pdws(G)=max|X_i(S)|で定義される,ここでX_i(S)はSから距離iにある頂点集合を表す.グラフGに対するパス距離幅pdw(G)は,pdws(G)=min_<s⊆v(G)>X_i(S)で定義される.「入力を木に限ったとしても,最小のパス距離幅を求める問題はpolynomial time ap-proximation schemeを持たない」という結果を今回得た. 独立点集合に関する研究 最大次数が高々Δである重み付きグラフ全体の集合をg_Δで表し,グラフGの頂点υの次数をd_G(υ),重みをW_G(υ)で表す.(W_G(υ))/(d_G(υ)+1)が最大となる頂点を独立点集合として選んでゆくアルゴリズムと(W(υ))/(d_G_i(υ)(d_G_i(υ)+1))が最小となる頂点を削除してゆくアルゴリズムに対し,近似率がともにΔ+1以下であることを示した.すなわち,2つの貪欲アルゴリズムは最悪でも最適解1/(Δ+1)以上の解を出力することを今回示した.また,これら2つの貪欲アルゴリズムの並列化も行なった.
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