研究概要 |
本研究で得られた成果の概要を以下にまとめる. 1 3次元配置設計のための並列アルゴリズムの開発 まず,3次元VLSI初期配置問題を定式化し,並列アルゴリズムの基礎として,対交換法と組み合わせた逐次アルゴリズムを開発し,その性能評価を行った.また,比較対象とする最適解を求めるための並列アルゴリズムを開発した.更に開発した並列アルゴリズムの性能を評価するため,実際の並列計算機上でシミュレーション実験を行い,その有効性を確認した。 2 3次元グラフィックスを用いたレイアウト可視化ツールの開発 当初,平成11年度から開発を始める予定であったが,3次元VLSI初期配置アルゴリズムを開発するときにレイアウト結果を確認することが必要なため,今年度,3次元グラフィックスを用いたレイアウト可視化ツールを開発した.開発したツールは,以下の機能を持つ. (1) ポップアップメニューとマウスを用いて,レイアウトデータに対する回転・拡大・縮小ができる. (2) アルゴリズムや配置パラメータの異なる2つのレイアウトデータを同時に表示し,(1)の操作を同時に行うことができる. (3) 配置領域内部の仮想配線領域の重なり具合を確認することができる. (4) 特定の仮想配線領域以外を消去,もしくは半透明化することにより,検討したい仮想配線領域だけを詳細に調べることができる. (5) 配線混雑度を,色および透明度を変化させることにより,表示することができる. このレイアウト可視化ツールは,アルゴリズムを開発する上で,有効であることを確認した.
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