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1999 年度 実績報告書

成長変化を受けた生体テクスチャの認識システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10780215
研究機関岩手大学

研究代表者

木村 彰男  岩手大学, 工学部, 助手 (00281949)

キーワード生体テクスチャ / 鼻紋 / 画像認識 / 縦型探索 / マッチング
研究概要

本年度においては,前年度までの研究成果を踏まえて研究を推進することで,最終目的である「生体テクスチャの認識システム」の一部となる「鼻紋自動認識(照合)システム」のパイロットモデルを開発することができた。
具体的には,以下に示す一連の計算機処理を,グラフィック・ユーザ・インターフェイス(GUI)を駆使したユーザ・フレンドリーなシステムとして構築した。すなわち,(1)鼻紋画像の入カ,(2)鼻紋特徴抽出のための前処理,(3)鼻紋データ構造への変換,(4)変換された鼻紋データの認識,である。まず(2),(3)については,鼻紋線の端点や分岐点,端点・分岐点同士の接続関係,おのおのの鼻紋線の太さなど,鼻紋の特徴的な部分を計算機上で漏れなく,しかも効率的に表現するために翼状エッジ構造(WES)を基本としたグラフ的な表現形式で鼻紋データを構成し,(1)で得られる各種の鼻紋パターンに対してWESに自動変換するための効果的な前処理法を開発した。この前処理は,平滑化,特定領域削除,鼻紋線の膨張収縮/消線延線/細線化といった処理を,鼻紋のタイプに応じて適応的に組み合わせて施すことで実現されている。また(4)については,成長による変形を受けた鼻紋パターンにも柔軟に対処できるように,深さ優先探索法を基本とし,認識にとって本質的でない枝を無視して探索を進める「先読み処理」を取り入れた新しいマッチングアルゴリズムを開発した。検証実験の結果,一部の鼻紋については本手法が効果的に機能することを確認した。
現時点では,鼻紋画像を入力して認識を行うまでの一連の処理が,パソコン上で手軽に実行可能となっている。今後は,実際の鼻紋を用いて更なる認識実験を進め,鼻紋認識能力の頑健性を向上させるためのアルゴリズム改善を図るとともに,本システムの一層の実利用化を図って行きたいと考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 渡辺,木村,阿部,渡辺: "成長に伴う変化を受けた生体テクスチャの認識"情報処理学会第59回全国大会講演論文集. 3M10 (1999)

  • [文献書誌] 畠山,渡辺,木村: "ハフ変換を用いた接線情報の抽出と欠損楕円の検出"電子情報通信学会論文誌. DII,No12. 2221-2229 (1999)

  • [文献書誌] 木村彰男,渡辺孝志: "図形検出力を向上させた高速一般化ハフ変換"電子情報通信学会論文誌. DII,No5(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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