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1999 年度 実績報告書

意志決定におけるエージェントのモデル化と競合および協調のための最適戦略

研究課題

研究課題/領域番号 10780225
研究機関静岡大学

研究代表者

飯田 弘之  静岡大学, 情報学部, 講師 (80281723)

キーワード意志決定 / 探索 / 相手モデル探索 / 協調戦略
研究概要

本研究は2の大きなサブテーマによって構成され,意志決定におけるエージェントのモデル化の提案とその評価,および,エージェント間の競合および協調のための最適戦略に関する詳細を解析した.
「相手モデル探索とエージェントのモデル化」において,周囲エージェントのモデルを持つことで,ミニマックスのような通常の最適均衡戦略より優れた競合のための最適戦略が存在することを示し,その性質としてゲインとリスクがあることを明らかにした.最小リスクを追求するときに,相手モデル探索はミニマックスと同一視できる.エージェントのモデル化に基づく相手モデル探索を実際に応用する最も柔軟な方法として,探索における先読みの深さの差に着目することを提案し,実際に計算機上に実装し,評価実験を行った.二人ゲーム(将棋,オセロなど)を題材に実施した実験は,いずれも提案するアイデアの有効性を示した.
「エージェント間の協調戦略」では,四人将棋(ほかに麻雀,チャツランガ,チェスク)のような多人数ゲームを題材として,最後まで生き残るために求められる協調のダイナミクスについて詳細に検討した.経済における市場ゲームや国際交渉モデルとしてのゲームなど,あるいは,環境問題でさえも,複数のエージェントが関与するので,多人数ゲームとしてモデル化される.一般的な二人ゲームに比べて,多人数ゲームが,最適戦略を探索する上で,何故より複雑であるかを論じ,不確定性の指標を提案し,その概念に基づいて,多人数ゲームとしてモデル化される問題の解探索の難しさを論じた.また,零和ゲームあるいは非零和ゲームを前提として問題解決のための最適戦略を探究し,実際に,上記のゲームを計算機上に実装し,いくつかのアイデアを検討した.さらに,協調のダイナミクスを検討するために,協調と裏切りの戦略の使い分けについて四人将棋を題材として解析した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Xinbo G.,Iida H.: "A Speculative Strategy"Lecture Notes in Computer Science (Springervorlag). 1558. 74-93 (1999)

  • [文献書誌] Xinbo G.,Iida H.: "Strategies Anticipating a Difference in Search Depth using Opponent-model Search"Theoretical Compoter Science ( Elsevier-Science). 252/1-2(in press). (2000)

  • [文献書誌] Iida H.: "Cooperative Strategies For Pair Playing"GaMES in AI Research (DRUKKERIJ Van SPIJK B.V.). (in press). (2000)

  • [文献書誌] Jaap vanden Herik,Hiroyuki Iida: "Computers and Games,Proceeings of First International Conference on Compters and Games"Springer-Verlag. 335 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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