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1998 年度 実績報告書

自己免疫メカニズムに基づく情報処理モデルの構築とエージェントシステムへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 10780240
研究機関琉球大学

研究代表者

遠藤 聡志  琉球大学, 工学部, 助教授 (00223686)

キーワード免疫システム / エージェントシステム / 最適化システム / 遺伝的アルゴリズム / 一次記憶機構 / 二次記憶機構
研究概要

1998年度は,調査及び次の3つの基礎的な研究を行い,以下の結果を得た.
・工学的に最も応用範囲が広いと考えられる最適化システムとしての免疫システムのモデル化及び定式化.
・構成モデルの検証のため,シミュレータを計算機上に実装し,データ収集を行った.さらに,遺伝的アルゴリズムとの性能比較から免疫アルゴリズムの性能特性を解析した.
・記憶システムを活用した最適化システムとしてのモデル化及び定式化.
免疫系に学ぶ免疫応答及び自己調節機構を最適化システムとしてモデル化し,構築を行った拡張免疫アルゴリズムの枠組は,遺伝的アルゴリズムと二種類の記憶機構で構成される.拡張免疫アルゴリズムの最適化システムとしての特徴を以下に示す.
一次記憶機構:冗長性の少ない記憶による問題固有の特徴抽出及びその記憶を用いた局所探索能力の向上.
二次記憶機構:再探索の抑制による探索効率の改善.
同アルゴリズムを用いることで,(1)解集団の多様性による大域探索能力を有する遺伝的アルゴリズムの特徴を有し,(2)記憶細胞を活用した局所探索の促進による探索効率の改善,(3)サプレッサー細胞を活用した探索スコープの移動による多峰性関数における最適解探索時の優位性,という免疫系の特徴を有する探索動作を伴った最適化システムを実現した.このことから,拡張免疫アルゴリズムは,類似問題の繰り返し解決を必要とする種々の課題に対して有効に機能すると考えられる.

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] Satoshi Endo,Naruaki Toma,Koji Yamada: "Immune algorithm for n-TSP" IEEE SMC'98 Conference Proceedings. CD-ROM. 3844-3849 (1998)

  • [文献書誌] Naruaki Toma,Satoshi Endo,Koji Yamada: "Immune algorithm with immune network and Major Histocompatibility Complex" INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON ARTIFICIA LIFE AND ROBOTICS(AROB 4th '99). 2. 391-394 (1999)

  • [文献書誌] 當間愛晃,遠藤聡志,山田孝治: "免疫システムに基づく組合せ最適化アルゴリズムの検討" 映像情報メディア学会技術報告 映像学技報 VOL.22,NO.33,ISSN 1342-5893. 22. 49-54 (1998)

  • [文献書誌] 玉城斎,遠藤聡志,山田孝治: "相互結合型ニューラルネットワークによる動的位置決定法に関する考察" 第16回日本ロボット学会学術講演会. 1. 345-346 (1998)

  • [文献書誌] 与那覇賢,遠藤聡志,山田孝治: "マルチエージェント環境におけるフォーカルポイントに基づく協調" 第16回日本ロボット学会学術講演会. 1. 345-346 (1998)

  • [文献書誌] 當間愛晃,遠藤聡志,山田孝治: "免疫ネットワークを用いた分業巡回セールスマン問題の解法に関する考察" 情報処理学会第57回全国大会 講演論文集(分冊2). 2. 335-336 (1998)

  • [文献書誌] 當間愛晃,遠藤聡志,山田孝治: "免疫ネットワークを用いた分業巡回セールスマン問題の解法に関する検討" 第8回インテリジェントシステムシンポジウム講演論文集. 1. 353-358 (1988)

  • [文献書誌] 前堂卓也,當間愛晃,遠藤聡志,山田孝治: "免疫ネットワークによる自律移動ロボットの行動制御に関する基礎研究" 第17回計測自動制御学会九州支部学術講演会予稿集. 1. 393-394 (1998)

  • [文献書誌] 當間愛晃,遠藤聡志,山田孝治: "免疫ネットワークを用いた免疫アルゴリズムに関する考察" 平成10年度電気学会・電子情報通信学会合同講演会 合同講演会論文集. 1. 97-102 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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