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1998 年度 実績報告書

均衡制約を持つ非線型最適化問題に対する解法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10780277
研究機関大阪大学

研究代表者

田地 宏一  大阪大学, 基礎工学研究科, 講師 (00252833)

キーワードスムージングニュートン法 / 非線型相補性問題 / semismooth / 近似関数 / 大域的収束
研究概要

変分不等式や相補性問題は,均衡制約を持つ非線形最適化問題の制約式によくあらわれるが,これらの問題をmaxオペレータやFischer-Burumeister関数を用いて等価な非線形方程式に定式化するというアプローチが近年注目を集めている.しかし,このとき得られる方程式は元の問題が連続的微分可能であっても,必ずしも微分可能とはならない.その一方で,均衡制約を持つ非線形最適化問題にこのアプローチを用いると,制約式を方程式として扱えるので,解法を構成する上で非常に有効であると思われる.そこで,本年度は必ずしも微分可能ではない方程式に対する,スムージングニュートン法を用いた解法を提案し,相補性問題に応用した.まずsemismoothな方程式に対し,パラメータが正のところでは連続的に微分可能で,パラメータが0のところで元の方程式と一致するような,滑らかな近似方程式を用いた.そして,パラメータも変数として含むような,元の方程式と等価な方程式に定式化し,それにニュートン法を適用した.提案した方法では,反復のあいだ近似パラメータは常に正に保たれる.そのため,各反復では滑らかな方程式のみを取り扱えばよいという特徴を持っている.提案したニュートン法は大域的に収束する事を証明した.さらに,元の方程式が解においてsemismoothであれば収束率は超一次dearuことを証明した.また,提案した方法を相補性問題に応用し,数値実験を通してその理論的のみならず実用上の有効性を検証した.今後は,ここで得られた結果を基に,均衡制約を持つ非線形最適化問題の解法を構成しようと考えている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田地宏一: "滑らかでない方程式に対するスムージングニュートン法と相補性問題への応用" 統計数理研究所共同研究レポート113. 191-208 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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