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1998 年度 実績報告書

局地的に豪雨災害を引き起こす降水系の発生パターンの解明

研究課題

研究課題/領域番号 10780291
研究機関九州大学

研究代表者

西山 浩司  九州大学, 工学部, 助手 (20264070)

キーワード積乱雲 / 空気の収束場 / 大気の不安定場 / 局地降雨 / アメダスシステム
研究概要

夏季(太平洋高気圧圏内あるいは周辺部)に頻繁に現れる気団性積乱雲と大規模場(前線,台風に伴う場)の中で局地的に形成される強雨ゾーンの発生には必ず空気の収束場の存在が指摘されている.さらに、収束場の強度が持続される場合には積乱雲がある特定の領域に次々と形成され断続的に豪雨となるような事例が多い.そこで本研究では,様々なパターンの積乱雲を解析し、豪雨災害につながるような積乱雲の発生機構及び勢力維持機構を探求することを目的とした.本研究では観測手段として既存の観測システム(九州大学農学部気象レーダーと福岡都市域に設置した10数台の雨量計による降雨観測)を中心に,気象庁のアメダスシステム等も利用して、狭い領域(20km×20km)で局地風系を観測した.この観測結果から積乱雲発生以前に先行現象としての空気の収束場が実際に存在したかどうかを調べる.さらに収束場が持続した場合,降雨が持続するか否かについても調べた.総合的に解析した結果,積乱雲の発生の1,2時間前から収束場が形成されていたことが明らかになった.さらに,収束場が長時間持続した場合,降雨も持続する傾向も明らかになった.収束場が降雨の発生,維持に寄与していることは間違いないが,大気の不安定場の存在も無視できない.実際,夏期の局地降雨の場合,不安定度の増大によって海風のような局地風が発生し,収束場を形成することが考えられる.すなわち,収束場と不安定場の形成との間には密接な関係が存在すると考えられる.今後は不安定場と収束場の関連性を基に降雨の発生及び維持機構を調べる予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Nishi yama: "The role of local-scale convergence in the formation of a long-lived heavy storm system" 19TH CONFERENCE ON SEVERE LGOCL STORMS. Proceedings. 449-452 (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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