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1998 年度 実績報告書

凝集・泡沫分離法によるアオコ(淡水赤潮)の直接回収に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10780342
研究機関宮崎大学

研究代表者

鈴木 祥広  宮崎大学, 工学部, 助手 (90264366)

キーワード泡沫分離 / アオコ / 回収 / ポリ塩化アルミニウム / カゼイン
研究概要

本研究では,凝集剤としてポリ塩化アルミニウム(PAC),タンパク質として乳製カゼイン(以下,カゼイン)を併用した空気分散型・凝集泡沫分離法による淡水植物プランクトンの除去能を明らかとし,湖沼・貯水池からのアオコの直接回収技術を開発することを目的とした。平成10年度は,アオコのモデルプランクトンとして,Microcystisを用い,回分式泡沫分離実験によって,適切な注薬条件と操作条件を求めた。注薬条件としては,PAC添加量,カゼイン添加量,および凝集と泡沫分離処理の至適pHを,操作条件としては,泡沫分離処理時間と送気量について検討した。
Microcystis起源の濁度が50TUの原水について,PAC添加量を5mg-Al/lとして凝集処理(3分間)し,続いてカゼイン添加量を15mg/lとし,空気を0.2l/minで送気して泡沫分離処理を5分間行うことによって,pH6.5〜8.0の広い範囲で96%以上の高い濁度除去率が得られた。送気量は,0.1〜l.0l/minの範囲において除去率に変化はみられず,いずれの場合も96%の除去率が得られた。また,処理水中のAlとカゼインを測定した結果,いずれの成分も検出されず,添加した薬剤は処理水に残留しないことがわかった。さらに,MicrocystiS懸濁液によって得られた操作条件によって,その他の植物プランクトン(Selenastrum,Chlorella)についても97〜98%の高い除去率が得られた。
本年度の研究結果から,PACとカゼインを併用した空気分散型・凝集泡沫分離法によるMicrocystisをはじめとする淡水植物プランクトンを短時間(全処理工程で約8分)で効率よく回収できることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 丸山俊朗: "凝集剤とタンパク質を併用した空気分散型凝集-泡沫分離法による海産赤潮プランクトンの直接回収" 水環境学会誌. 21・5. 310-317 (1998)

  • [文献書誌] 鈴木祥広他: "藻類増殖阻害試験における生物量の測定方法が毒性評価に及ぼす影響" 環境工学研究論文集. 35. 101-109 (1998)

  • [文献書誌] Y.Suzuki et al.: "Isolation of an allepathic substances from the crustose coralline alga Lithophyllum spp." J.Exp.Mar.Bio.Ecol.225. 69-77 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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