プロテアソームは総計40種を越えるサブユニットから構成された多成分プロテアーゼ複合体である。その構成サブユニットは、γ-インターフェロンで誘導される免疫プロテアソームサブユニットを唯一の例外として、組織普遍的に発現しているものと考えられてきた。今回、申請者らは、PCRを用いたスクリーニングによりにより、マウス初期胚で強く発現するプロテアソーム遺伝子として3種類のユビキチンレセプター(UbR)cDNAを単離した。これらは単一遺伝子からオルタナティブスプライシングにより生じ、共通のN末端側構造と各々にユニークなC端側構造を有している。初期胚における発現パターン、あるいは細胞での過剰発現の効果などを調べた結果、これらのユビキチンレセプターの細胞内機能は異なっていることが示唆され、現在、各々の基質認識における機能分担などの解析を進めている。
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