今年度は、大学施設移転のため、当初予定していた動物実験は、実質できず、申請した実験の設備設定と計測用プログラムの作成を行った。また、作成したプログラムを使い、計画した実験と同様の方法で、かねてより行っていた実験の結果を解析し、現在、論文にまとめている。大脳皮質運動野における神経細胞のDischargeの可塑性に対応する、Hippocampus Dentate Gyrusにおける神経細胞のDischargeの可塑性について、その実験結果の解析に作成したプログラムを適用した。結果として、Perforant PathwayのConditioning(high frequencyあるいはlow frequency electrical stimulation)により、 Field PotentialのLTP、Depotentiationとともに、Dentate Gyrusの神経細胞のSpontaneous Dischargeが増加、または、減少することを認め、Synaptic efficacyの可塑性とともに神経細胞のDischarge Patternが変化しうることが示された。計測システムと、Single-unitの分離、およびAutocorreelation funcitonの解析等を含むプログラムが実際に稼働することが確認されたので、次年度、申請した実験(大脳運動皮質、体性感覚野における神経細胞のDischargeの可塑性)にこれらを適用する予定である。大脳皮質運動野でIPSPを細胞内記録し、その入力ソースのConditioningによる変化について調べる実験は、設備が整ったのでDischargeの可塑性についての実験とともに開始する。
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