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1999 年度 実績報告書

生体光情報計測のための近接場光学プローブの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 10780526
研究機関東北大学

研究代表者

大橋 俊朗  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30270812)

キーワード微細加工技術 / 微小プローブ / 近接場光 / 生物フォトン / 内皮細胞
研究概要

近年,生物フォトンと呼ばれる超微弱光が注目されてきた.この生物フォトンが計測できれば新たな生体情報として非常に有用である.そこで,本研究では生物フォトンを効率よく検出するために微細加工技術を用いて微小なプローブを開発することを目的とする.この計測は近接場顕微鏡の原理を応用したもので,生体表面上のフォトンを微小プローブによって散乱させ,プローブ先端からフォトンを集めるものである.まずシリコンの微細加工技術により微小プローブを製作するために,有限要素法解析(FEM)により片持ち梁およびねじれ梁の振動特性を理論的に解析した.その結果,ねじれ梁は高次のモードを排除できるが片持ち梁の方が同程度の形状を有する場合,共振周波数は高い値を示した.次にフォトリソグラフィー技術により単結晶シリコンの微小プローブを製作した.製作した微小プローブの周波数特性はLC共振回路による容量センサおよび発信器から構成される実験装置によって測定を行ない,FEM解析結果とよい一致を示すことを確認した.この微小プローブを原子間力顕微鏡(AFM)のプローブとして用いれば細胞の表面形状とともにフォトンが検出できる.そこで第一段階として実際にウシ大動脈由来血管内皮細胞を用いて細胞表面形状を測定した.また,微弱光を検出するためのフォトダイオードの製作を併せて行なった.n型のシリコン基板にp型のボロンイオンを打ち込むことでp-n接合を形成した.典型的な電流-電圧特性が得られた.現在は,フォトンを導波させるための光導波路とフォトンを検出するためのフォトダイオードを一体化させた微小プローブを設計・制作中である.これが完成されれば上記のAFMに組み込むことで細胞表面形状と同時にフォトンの検出が可能になると思われる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 大橋俊朗: "せん断応力負荷時の培養内皮細胞の形状計測と三次元応力分布解析"日本機械学会 1999年度年次大会講演論文集. 99-1. 301-302 (1999)

  • [文献書誌] 大橋俊朗: "流体-構造連成解析による流れ負荷細胞の応力分布と形態変化"日本機械学会第12回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. 99-37. 47-48 (2000)

  • [文献書誌] Ohashi, T: "3-D Stress Analysis in Cultured Endothelial Cells Exposed to Fluid Shear Stress"1999 Advances in Bioengineering. 43. 121-122 (1999)

  • [文献書誌] Sato, M: "Measurement of Local Mechanical Properties of Cultured Endothelial Cells by AFH and the Simulation by FEM"Proceedings of the 4th International Conference on Cellular Engineering. 2-S-14 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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