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1999 年度 実績報告書

移動体通信技術を応用した体内埋込型人工心臓装着患者の遠隔管理システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10780540
研究機関北海道東海大学

研究代表者

岡本 英治  北海道東海大学, 工学部, 助教授 (30240633)

キーワード人工臓器 / 人工心臓 / 補助人工心臓 / 遠隔医療 / GPS / 移動体通信 / 遠隔モニタリング / ニューラルネットワーク
研究概要

本研究では,社会復帰を果たした体内埋込型人工心臓装着患者装着患者の退院後の安全管理のために遠隔管理システムの開発を行った.本システムは,人工心臓装着患者は携帯型コンピュータと体内の人工心臓駆動制御システム間の双方向デジタルデータ通信を行う経皮的デジタル情報伝送システムと,患者携帯コンピュータと病院内ホストコンピュータ間の双方通信を行うPHS通信部から構成されている.人工心臓装着患者は,さらにGPSを携帯し,PHSにより患者位置情報も病院内ホストコンピュータに伝送する.病院内ホストコンピュータでは,体内の駆動制御システムより送られてくるモータ回転角度とモータ電流より,ニューラルネットワークにより人工心臓拍出流量及び動脈圧の推定を行い,リアルタイムでホストコンピュータディスプレイ上に表示する.経皮的情報伝送システムの体内ユニットの大きさは直径40mm,厚み6mmであり,山羊を用いた長期埋込実験により経皮的情報伝送システムを評価したところ,データ伝送速度34800bps,消費電力0.012Wの消費電力で,直線距離で7cmの範囲で87日間安定な動作を確認するとともに,良好な皮下埋め込みの装置性の結果を得た.経皮的情報伝送システムを含めPHSを用いた遠隔管理システムを札幌-福島間で,札幌を人工心臓を装着した患者側,福島にホストコンピュータを設置し伝送実験を行った結果,安定な血圧及び人工心臓拍出量の推定ならびに患者位置情報,人工心臓駆動用電池容量に関する情報を遠隔的にモニタでき良好な結果を得た.以上より,本研究で開発を行った遠隔管理システムは人工心臓装着患者の安全管理にきわめて有効と思われる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] E.Okamoto: "Remote monitoring system of patients with implantable VADs with personal handy-phone system(PSH)"American Society of Internal Artificial Organs. 45(3). 194-198 (1999)

  • [文献書誌] 岡本英治: "PHSを利用した体内埋込型補助人工心臓装着患者用遠隔監理システムの開発"医用電子と生体工学. 36(1). 52-61 (1999)

  • [文献書誌] 岡本英治: "完全埋込み型人工心臓用体内埋込み予備電池としての各種二次電池の評価"人工臓器. 28(2). 355-361 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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