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2000 年度 実績報告書

談話の成立過程 -2歳児の家族との自然場面で会話の縦断的な分析-

研究課題

研究課題/領域番号 10831006
研究機関大阪教育大学

研究代表者

高橋 登  大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00188038)

キーワード談話 / 母子のコミュニケーション / 自然場面 / 縦断研究
研究概要

本研究は,保育所に通う2歳代の幼児を対象にして,帰宅から就寝までの周囲の人間との間で交されるすべての会話を縦断的に記録,分析することを通じて,日常生活の中で交される会話の特徴を明らかにし,その縦断的な変化の過程を明らかにすることを目的として計画された。そして,最終的には,そこから子どもの談話の能力の発達にはたす周囲の大人の役割を明らかにして行くことが本研究の目的であった。
3年次にわたる本研究は,各年度ごと次のように行われた。第1・2年次は2歳児7名について,2歳の誕生日から3ヶ月おきに3歳半まで計7回帰宅から就寝までの周囲の人間との間で交される自然場面での会話を収集した。各時期1ケースあたり平均200分の会話データが収集された。その上で,第2・3年次には,データの分析を進めるために,最初にトランスクリプションデータのコンピュータへの入力が行われた。書き起こしに関しては,CHILDES(MacWhinney & Snow,1990;大島&MacWhinney,1995)に基づくJCHATシステムに依拠して行われた。ただし,複数で分担してトランスクリプトを作成したためデータの記述に不整合な点があり,この修正に時間が費やされた。そして,第3年次である本年は,観察時期ごと・場面ごとの平均発話長の算出を行った。
分析は現在のところここまでにとどまっているが,今後はこのデータベースを用いて,(1)会話の成立条件となるルールが自然場面での会話の中で成立する過程,(2)語用論的なルールの成立過程,および(3)話内容の構造化・複雑化の進行過程,の3つの観点について分析を行う予定である。それにより,会話ルールの成立過程と,そこで語られるナラティヴの成立過程という,いわば会話の形式的な側面と内容的な側面の両面から会話の能力の発達過程を総合的に分析することを予定している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 高橋登: "読む力はどう育つのか"言語. 29巻7号. 68-75 (2000)

  • [文献書誌] 無藤隆: "発達心理学"ミネルヴァ書房(印刷中).

  • [文献書誌] 秦野悦子: "ことばの発達と障害"大修館(印刷中).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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