研究概要 |
本年度は昨年度に引続き二言語併用児の発話を録画収集した。対象児は以下の通りである。 1.月毎のデータ収集としては、2才児と4才児のきょうだい、4才児と9才児のきょうだい、0才児と2才児できょうだい、4才児、2才児と4才児と8才児のきょうだい、の5組を対象に行なった。 2.北海道で行なっている年毎のデータ収集としては、6才児と10才児のきょうだい、10才児と13才児のきょうだいの二組を対象に行なった。 どの対象児も、両親の一人が日本語母語話者であり、もう一人は英語の母語話者であるという環境で育っている。本年度も収集を行った発話の書き起こしを進めた。 なお、本年度の研究成果の発表は以下のとおりである。 1.日本認知科学会第17会大会(7月1日)において、「幼児の指示詞の発達-二言語併用児の言語習得からの検討-」という題目で発表をおこなった。 2.Chukyo University Bulletin of the Faculty of Liberal Artsに"Bilingual Children who speak one language"を投稿した。この論文は1999年にCentral Queensland University,Australiaにおいて、Receptively Bilingual,Productively Monolingual,という題目で発表したものをさらに分析し、まとめなおしたもので、英語を理解する能力は十分あるものの、英語を発話することのほとんどない二言語併用児について書いたものである。
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