研究概要 |
1.平成13年5月24日から30日まで鳥取県大山において,また6月16日から30日ならびに7月10日から17日まで北海道各地で,おもに成虫の採集を目的とした調査をおこない多くの研究材料を得た. 2.Pamphilius属sylvaticus種群に属する2新種を韓国およびロシア沿海州より記載・命名し,これまで未知であったjaponicus Shinohara,1985の雄を始めて記載し,Pamphilius pulcher Shinohara,1988をPamphilius montanus Shinohara,1985の亜種とした.またP.gracilis Shinohara,1985など5種を韓国から初めて記録し,旧北区産のPamphilius sylvaticus種群,全18種同定のための検索表を作成した. 3.世界の種を対象として,ヒラタハバチ亜科に分類される属グループならびに種グループタクサのチェックリストを作成し,日本を含む東アジアからの新属(Chrysolydaを記載した.これにより同亜科には,これまでに世界で6属160種,東アジアに4属95種が知られることが明らかになった.さらにNeurotoma, Onycholyda, Pamphiliusの各属について,種群レベルの再分類をおこなって,これまでに得られている分類学的情報ならびに分布および寄主植物に関する知見を整理した.また6属ならびに最大の属であるPamphiliusに含まれる12の種群について暫定的な系統解析をおこなった.
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