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1999 年度 実績報告書

生物形態の多様性進化に対する分子進化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10836023
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

池尾 一穂  国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 助手 (20249949)

研究分担者 五條堀 孝  国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (50162136)
キーワード遺伝子重複 / ホメオボックス / SIX遺伝子 / 分子進化
研究概要

昨年度に引き続き、ホメオボックス遺伝子の重複が生物の形態の多様化に与えた影響を明らかにするために研究を進めた。本年度は、昨年度研究をおこなったPAX遺伝子群の進化学的研究にあわせて、PAX6遺伝子の下流に発現することが知られているSIX遺伝子群の分子進化学的な研究をおこなった。SIX遺伝子群はホメオボックスドメインをもつ転写制御遺伝子のひとつとして知られており、3つのサブファミリーに分類される。PAX6遺伝子の下流で発現し眼の初期発生に重要な役割を持つとともに、筋肉の分化にも大きな役割を持つこと力ζ知られている。本年度は、このSIX遺伝子の起源とその機能分化の関係を分子進化学的な立場から研究した。解析には国際DNA配列データベース(DDBJ)より入手した配列に加えて、共同研究によって決定されたショウジョウバエとプラナリアのSIX遺伝子をもちいた。解析の結果、SIXにみられる3つのサブファミリーは多細胞生物の進化のはやい段階で重複を起こしていることがあきらかとなった。また、無脊椎動物と脊椎動物の両方でSIX遺伝子は眼、筋肉の分化に関わっているが、その各々のサブファミリーと関係する組織の関係が逆転していることが明らかになった。これは、両者の分岐以降転写を活性化する遺伝子を独立に逆転したことが示唆された(投稿中)。また、更に、眼の多様化に焦点を絞り、プラナリアの眼における発現遺伝子の解析をおこない、その他の種(ショウジョウバエ、マウス、ヒト)におけるそれとの比較解析をすすめた。本目的に基づいて、従来の遺伝子配列を用いた比較解析方法と異なる発現遺伝子の種類と量をもとに比較を行うための方法の開発をすすめた。さらに、各生物種の眼における発現遺伝子のテータの収集をすすめた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Walter, J.G.: "Pax 6 : mastering eye morphogenesis and evolution"Trends in Genetics. 15・9. 337-381 (1999)

  • [文献書誌] Sato, S.: "Structure and developmental expression of the ascidian TRP Gene : Insights into the evolution of pigment cell-specitic gene expression"Developmental Dynamics. 215. 225-237 (1999)

  • [文献書誌] Tazaki, A.: "Neural network in planarian revealed by an antibody against planarian synaptotagmin homologue"Biochemi, Biophys. Res. Commun. 260・2. 426-432 (1999)

  • [文献書誌] Mizokami M.: "Mutation patterns for two flaviviruses : hepatitis C virus and GB virus C/hepatitis G virus"FEBS Lett.. 450・3. 294-298 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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