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1998 年度 実績報告書

生物の多様性をもたらした進化遺伝学的機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10836024
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

五條堀 孝  国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (50162136)

キーワード生物多様性 / ゲノム / 大量解析 / 重複領域 / データベース / 系統樹
研究概要

生命誕生から現在にいたるおよそ35億年の間に、生物は数千万といわれる莫大な数の種へと多様化を遂げてきた。本研究課題は、ゲノムの多様化という観点から生物の多様化を理解するために、ゲノムの多様化の機構を明らかにすることを目標としている。そのための方法として、ゲノム構造の多様化の分子進化学的な進化過程を分子進化学的視点から解析する。材料としては、現在世界中で進行している様々な生物種のゲノムプロジェクトから産生されてきている膨大なゲノム配列データを用いる。
平成10年度にはまず、ヒトゲノムにおける重複領域の検出の研究を進めた。重複領域の検出をより高い精度でおこなうために、統計的制限処理に工夫をした。この新しい方法を用いてヒトゲンム配列を解析し直した結果、以前の研究では564の候補領域かあった重複領域を74にまで絞り込むことに成功した。また、最近決定、され公表された酵母、線虫のゲノム配列を、この方法を用いて解析した結果、それぞれ59、197の重複領域を特定することに成功している。得られた重複領域の検出結果は、データベース化されインターネットを通じて公開している。このデータベースには、広範囲にわたる重複領域の対応関係を視覚化し表示する機能を与えている。さらに、ゲノム領域の重複が起こった年代を推定することにより、重複が生物進化に与えた影響を明らかにすることができると考え、系統樹を用いた重複年代推定法を新たに開発した。現在この方法を用いて、特定された全ての重複領域についてそれが起こった年代の推定を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hatta,Y.: "HLA genes and haplotypes in Ryukyuan suggest a recent gene flow to the Okinawa islands." Human Biology. (in press). (1999)

  • [文献書誌] Shiina,T.: "Multiple class I loci expressed by the quail MHC." Immunogenetics. (in press). (1999)

  • [文献書誌] Bellgard,M.: "Dynamic Evolution of Genomes and the Concept of Genome Space." Annals of the New York Academy of Sciences. (in press). (1999)

  • [文献書誌] Shiina,T.: "Gene organization of the quail major histocompatibility.complex(MhcCoja)class I gene region." Immunogenetics. (in press). (1999)

  • [文献書誌] Mizuki,N.: "Major histocompatibility complex class II alleles in an Uygur population in the Silk Route of Northwest China" Tissue Antigens. 51,3. 287-292 (1998)

  • [文献書誌] Katsuyama,Y.: "Genetic relationships among Japanese,Northern Han,Hui,Uygur,Kazakh,Greek,Saudi Arabian and Italian populations based on allelic freouencies at four VNTR(D1S80,D4S43,C0L2A1,D17S5)and one STR(ACTBP2)loci" Human Heredity. 48,3. 126-137 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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