研究課題/領域番号 |
10837010
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
山口 久雄 徳島大学, 医学部, 助教授 (90035436)
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研究分担者 |
細川 敬子 徳島大学, 医学部, 助手 (10116858)
池原 敏孝 徳島大学, 医学部, 講師 (40111033)
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キーワード | 骨芽細胞 / 正弦波交流磁界 / アロカリフォスファクターゼ / コラーゲン / 細胞内Caイオン / 誘導電流 / 小胞体貯蔵Ca^<2+> |
研究概要 |
今年度に行った研究によって得られた新たな知見等の成果は次の通りである。 1. 培養骨芽細胞(3T3-E1)の増殖と分化に及ぼすELF磁界の長時間影響 細胞内アルカリフォスファターゼ(ALP)の活性およびコラーゲンなどのタンパク質含量は、骨芽細胞の骨細胞への分化に伴い変動し、分化の指標となる。そこで、60Hz、3mTの正弦波交流磁界(ELF)の影響を培養後25日間に亘って観察した。曝磁群のALP活性は培養13日後で有意な増加を示したが、培養10日までと17日以降では対照と比べて有意な増加は認められなかった。一方、細胞内タンパク質含量は培養13日-17日間で有意な増加を示し、特に14日でのコラーゲンおよび非コラーゲンタンパク質は共に対照群と比べて有意に増加していた。 2. 培養骨芽細胞(3T3-E1)の増殖と分化に及ぼすELF電流の長時間影響 1.と同様の期間に亘って60Hz、0.3mAのELF電流の骨芽細胞に及ぼす影響を検討した。培養7日目と14日目の細胞共に白金電極間における通電による影響は認められなかった。 3. 培養骨芽細胞の小胞体貯蔵Ca^<2+>の放出に及ぼすELF磁界の影響 細胞内Ca2+濃度([Ca^<2+>]i)を一過性に上昇させる物質、例えばブラディキニンやエンドセリン-1などの作用機構に対するELF(3mT、60Hz)の影響について検討した。培養液にCa^<2+>(2.2mM)を含む時は、両物質ともにELFの3時間曝磁の影響は認められなかったが、外液のCa^<2+>を除去する条件では、曝磁群における[Ca^<2+>]iの一過性上昇は対照群と比べて有意な低下を示した。しかし、24時間曝磁を行った実験では、逆に曝磁群で有意な上昇が認められた。 今後の課題としては、種々の磁場強度、周波数の磁界の作用下において、細胞内Ca^<2+>が骨芽細胞の骨化に与える影響について実験を進めたい。
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