| 研究課題/領域番号 |
10837011
|
|---|
| 研究機関 | 徳島大学 |
|---|
研究代表者 |
芳地 一 徳島大学, 医学部付属病院, 助教授 (00219156)
|
|---|
| 研究分担者 |
吉栖 正典 徳島大学, 医学部, 助手 (60294667)
清水 英治 徳島大学, 医学部, 講師 (50187449)
池原 敏孝 徳島大学, 医学部, 講師 (40111033)
|
|---|
| キーワード | 副腎クロマフィン細胞 / 神経細胞 / カルシウムイオン / 強磁界 |
|---|
| 研究概要 |
変動強磁界が神経伝達物質の放出に及ぼす影響のメカニズムを解明することを本研究の目的とする。カテコールアミンニューロンからの神経伝達物質であるカテコールアミンの放出には、ニューロン内のCa^<2+>の上昇が必須である。そこで、最良のモデルである副腎髄質クロマフィン細胞の培養系を用いて、Ca^<2+>等のイオン輸送およびカテコールアミン放出に及ぼす変動強磁界の影響を明らかにする目的で研究を遂行した。
脳内での神経伝達物質の一つとされているブラジキニンを用いて、細胞内Ca^<2+>濃度の変動に対する変動強磁界の影響を観察した。その結果、ブラジキニンによる細胞内Ca^<2+>濃度の上昇は、変動強磁界(0.07〜1.7T)に暴露されることにより抑制された。この抑制は、細胞外液Ca^<2+>を除去しても観察された。磁界暴露がブラジキニン以外の神経伝達物質及び神経性ペプチドによるCa^<2+>遊離に対してもブラジキニン同様に抑制作用を有するか否かについて検索を行っている。
以上の成績から、磁界暴露が副腎髄質クロマフィン細胞の細胞内Ca^<2+>貯蔵部位からのCa^<2+>遊離を抑制することを示唆された。現在、変動強磁界による細胞内Ca^<2+>濃度の上昇抑制が如何なる機構によるものかを検討している。またこれらの成績を発展させ、磁界発生種々機器の安全基準を作成できることを最終目的として研究を遂行している。
|
