研究課題/領域番号 |
10838001
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
和田 龍彦 北海道大学, 医療技術短期大学部, 教授 (90002112)
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研究分担者 |
村田 和香 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (10200304)
安田 和則 北海道大学, 医学部, 教授 (20166507)
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キーワード | 高齢者 / リハビリテーション / 介護 / 無拘束測定 / 姿勢計測 / 移行速度 |
研究概要 |
急速な高齢化に対する対策が各所で行われ、いくつかは成果をあげつつある。高齢者のリハビリテーションでは、高齢者らの活動性すなわち運動機能の把握も重要課題であり、我々も長時間姿勢計測装置(筆者らの研究グループにより試作)を用いて、従来法で得られなかった新データ検出を行われつつある。しかし、姿勢だけで対象者の運動機能を検討するには限界があり、加齢状態などを正しく把握することは困難である。したがって、静的時間や姿位保持時間の計測に加え、直接運動量や運動機能に関連する歩行や走行、あるいは立ち上がりやしゃがみ込みなど、動きに対する速度計測が重要課題となる。本年度の研究では、これらの移動速度を主体とした長時間運動計測を行うべく、従来の姿勢計測装置を基本とした計測器および姿勢検出用のセンサに対する問題点の解消、ならびに実用性の検討を行った。さらに、情報処理や視的検討を容易とするための表示方法など、ソフトに関する検討も行った。その結果、現用のセンサが最も簡易かつ廉価(他種は数10万円/個で現用の約10倍以上)であり、外注のソフトについても本センサ出力で情報処理の行い得ることが確かめられた。また、自由歩行速度といす等からの立ち上がりや座り速度に関する実測結果から、高齢者と20才代前半では自由歩行速度については目的別な速度相違はあるが、大きな差違は無かった。立ち上がりや座り動作では比較的高齢者の方が時間の要していたことなどが確かめられた。今後は、実用性が確認された本計測装置を用いて、最近問題になりつつある高齢者を介護する側の動作に関し、その問題点摘出や動的姿勢計測などを行いたい。なお、学会等への研究成果報告については次年度にまとめたい。
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