研究課題/領域番号 |
10838008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
相馬 淳 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (50301049)
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研究分担者 |
黒川 良望 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (80215087)
佐藤 徳太郎 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70004687)
上月 正博 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (70234698)
田中 志信 金沢大学, 工学部, 助教授 (40242218)
飛田 渉 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (10142944)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 慢性肺気腫 / 酸素飽和度 / 肺容量減少術 / ADL / QOL / surgery |
研究概要 |
1.非侵襲呼吸循環機能計測再生装置を開発し、肺気腫呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)患者を対象に各種パラメーターの測定を行った。腹式呼吸、口すぼめ呼吸が確実にできているか、さらに、これらの呼吸パターンの修得により酸素飽和度が増加するのをリアルタイムで確認できた。腹式呼吸、口すぼめ呼吸が移動時にもできているか、また、酸素飽和度が下がり過ぎない安全な階段歩行の指導が可能であった。移乗動作中の心拍数の変化、不整脈の有無などが分かった。本システムと6分間歩行やその他の運動負荷試験を組み合わせることで、患者の生活場面に対応した効率的な呼吸リハメニューの作成や、循環・生理機能・ADL(activities of daily living)への影響に対しての効果判定ができる可能性があると期待される。 2.肺気腫治療のための肺容量減少術(LVRS)を施行した肺気腫患者の術前および術後3ヵ月の肺機能・運動機能・精神心理機能・QOL(quality of life)を評価した。肺機能・運動機能は有意な改善を示したが、精神心理機能、QOLは有意な改善を示さなかった。一方、LVRSを施行しなかった対象群では退院3ヵ月後に精神心理機能、QOLが入院時に比べ有意に低下したことから、LVRSは術後3ヵ月の時点で精神心理機能、QOLにも好ましい影響を与えた可能性が示唆された。 3.在宅肺気腫患者のADL障害をより詳細に評価するために、新しい在宅肺気腫患者用ADL評価表(P-ADL)を作成し、肺気腫患者に試行した。さらに、この結果を運動機能、呼吸機能、QOLの評価結果をとおして、従来より標準化されているADL評価を用いた場合と比較し、P-ADLが肺気腫患者のADL状態を詳細に把握するために有用であることを確認した。
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