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1999 年度 実績報告書

運動療法による筋組織修復時の筋管細胞の形成におよぼす微小環境の影響

研究課題

研究課題/領域番号 10838012
研究機関金沢大学

研究代表者

灰田 信英  金沢大学, 医学部, 教授 (00135089)

研究分担者 山崎 俊明  金沢大学, 医学部, 助手 (00220319)
キーワード運動療法 / 筋再生 / 筋管細胞 / フィプロネクチン / ラミニン / 筋衛星細胞
研究概要

筋組織の修復は、機能的観点からみて、リハビリテーション医療上重要な問題である。われわれは筋組織修復中の運動療法が筋細胞の再生に対し、微小環境がどのような役割を担っているのか不明な点があることから、組織親和性の高いポリビニールアルコール(PVA)スポンジを筋中に埋め込んだ。本法では、PVA内部の細胞や組織は、筋組織の障害時にPVA内部に進入した細胞が構成する組織であると考えられる。この系を用いて運動療法を行なうと、PVA内部においては筋管細胞の発現が上昇し、さらにPVA内における筋管細胞の分化が促進されることが判明した。その際、これの周囲にはフィブロネクチンやラミニンが認められた。これらは細胞の接着や移動に重要な役割を果たしていることから、損傷部で筋組織の再構成が起こるためには筋芽細胞の損傷部への移動や増殖にこれらが関与しているものと推測された。
損傷筋が再分化するときに、フィブロネクチンやラミニンは、一様に発現するのか、分化の時期によって異なった発現のしかたをするのか。発現の時期や強さは運動療法によってどのように修飾されるのか調べた。フィブロネクチンは運動療法を行なわなかった対照群では、進入した細胞の先端近くに出現するのに対し、運動療法を実施した実験群では辺縁部に強く出現した。ラミニンは両群の間で発現の部位や強さには大きな違いは認められなかった。
これらの結果より、筋管細胞の形成に運動療法は促進的に作用し、フィブロネクチンやラミニンなどの細胞外マトリックス成分が一定の役割を果たしていることが判明した。

研究成果

(3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Haida, N., Yamazaki, T.: "Preventitive effect of passive range of motion exercise on denervation-induced muscle atrophy"金沢大学医学部保健学科紀要. 23・1. 55-58 (1999)

  • [文献書誌] Haida, N., Sunaga, S.: "Effect of immobilization on solubility of soleas and gastroenemias muscle collagen"Japanese Journal of Physical Therapy. 3-1. 25-29 (1999)

  • [文献書誌] Yamazaki, T., Haida, N.: "Effect of weight bearing intervals on disuse atrophy of rat soleas muscle"Japanese Journal of Physical Therapy. 2・1. 19-24 (1998)

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公開日: 2001-10-22   更新日: 2016-04-21  

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