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1999 年度 実績報告書

対麻痺者の歩行機能再建のための力源付き仮想単軸内側股継手システムの開発・精緻化

研究課題

研究課題/領域番号 10838044
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

才藤 栄一  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (50162186)

研究分担者 皿井 正子  藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (30308879)
水野 雅康  藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (10258246)
キーワード対麻痺走行 / 装具 / 内側単股継手 / 動力化装具 / リハビリテーション
研究概要

装具による対麻麻痺の歩行機能再建のため,内側系システムを開発し,その動力化,精緻化を検討した.
1.動力付きスライド股継手の検討:モータによる力源付与のための検討を行った.H1O年度に設計したモデルでは,歩行時の脈拍増加率の減少,上肢負担度の減少など一定の効果を認めたが,歩行速度はむしろ低下した.これは主に股継手回転速度が低値(15度/秒)であったことによると考えられたため,ギア比の再検討を行い,50度/秒まで向上させた.T10対麻痺者1例の平地歩行実験にて,動力なし歩行と比較した.動力なしと動力ありの歩行(10m歩行3回平均値)はそれぞれ,心拍数変化(拍/分):34,11,歩幅(cm):21,14,速度(m/分):18,15となり,統計的には有意な心拍数変化の減少を認め,速度の有意差はなかった.従って,動力化は,対麻痺歩行時の上肢負担軽減に有力な方法であると結論できた.
2.制御法の検討:1)マニュアルスイッチ(左右別,on持続時駆動),2)マニュアルスイッチ(左右別,on-off),3)マニュアルスイッチ(左右別,on駆動,持続時間一定),4)自動歩行(開始-終了のみスイッチ)の4方法をT10対麻痺者1例において比較した.2),4)は受け入れられず,1)が好まれた.いずれも開回路制御であり,披検者の意志反映が単純である点に問題を残した.また,杖を持ちながら手指にてスイッチ操作を行う点で,煩雑性,手指の疲労が障碍になった.
3.股継手の精緻化:股継手の自由度を増やすため,内外旋機構の追加を検討した.スライド股継手の長下肢装具取り付け部分に左右それぞれ5度の内外旋を詐容するヒンジを付加した.健常者1例およびT10対麻痺者1例において歩行実験では立脚期の足部内外旋の減少を認めた.また.立位安定性は変わらず,回旋歩行は容易になった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 小野木啓子,才藤栄一,他: "対麻痺者用の立位・歩行システム"クリニカルリハビリテーション. 8・10. 972-974 (1999)

  • [文献書誌] 才藤栄一,他: "内側系システムによる対麻痺者の立位・歩行再建"日本義肢装具学会誌. 15. 62-63 (1999)

  • [文献書誌] 才藤栄一: "胸・腰髄損傷患者の装具による歩行再建"日本パラプレジア医学会雑誌. 12・1. 16-19 (1999)

  • [文献書誌] 才藤栄一: "対麻痺歩行装具の開発と現状 労災リハビリテーション工学センター講習会記録集"労災リハビリテーション工学センター. 19 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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