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1999 年度 実績報告書

イヌの椎間板ヘルニア発症メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 10839010
研究機関山口大学

研究代表者

田浦 保穂  山口大学, 農学部, 教授 (80163153)

研究分担者 宇根 智  山口大学, 農学部, 助手 (60294659)
中市 統三  山口大学, 農学部, 助教授 (60243630)
キーワードイヌ / 椎間板ヘルニア / 椎間板髄核 / 軟骨異栄養症 / 非軟骨異栄養症 / カテプシンL / MRI / システインプロティナーゼ
研究概要

イヌは品種別に椎間板髄核の構成成分が異なり、軟骨異栄養型と非軟骨異栄養型に分類され、その変性時期や椎間板へルニアの罹患率も異なるといわれているが、その詳細は不明である。本研究では、昨年度に実施した65症例のMRI検査から、T2強調画像での信号強度変化率は軟骨異栄養型が55.9%と、非軟骨異栄養型の39.5%よりも有意に低下すること、すなわち、両者では椎間板の水分含有量に差があることが判明した。その原因として軟骨異栄養型は、髄核内に軟骨組織を有するという点であり、その軟骨の変性が椎間板へルニアの発症に何らかの要因となっていることが示唆された。そこで今年度は、髄核に軟骨細胞を含む軟骨異栄養型犬種であるビーグルの椎間板の髄核と線維輪における、細胞内蛋白質代謝作用を有するシステインプロテイナーゼ活性の特性を比較検討した。実験は1-3歳齢、体重6.8-9.8kgの腰椎椎間板を用いて、(1)蛋白分解酵素の特異姓、(2)各種阻害剤による酵素活性変化、(3)カテプシンL特異抗体による酵素活性変化を行った。その結果、ビーグル犬の腰椎推間板ではシステインプロテイナーゼの一種であるカテプシンLの酵素活性がカテプシンBよりも高いことが判明した。また椎間板の中心にある髄核の方が周辺部の線維輪よりも高い酵素活性が認められた。さらにカテプシンLは酸性領域で活性を有することから椎間板へルニアの発症の要因として局所特異性やpH特異性が考えられた。これらの結果は、イヌの椎間板ヘルニア発症メカニズムを解明する上で重要な発見である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Taga,A,Taura,Y: "Magnetic resonance imaging of syringomyelia in fivu dogs"J.Small Animal Practice. 41(accepted). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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