研究概要 |
試験1:約1週齢のホルスタイン種雄子牛20頭を体重と血漿γ-グロブリン濃度の平均値がほぼ等しくなるよう4区(LM-S1,LM-S3,HM-Sl,HM-S3)に分けた。LMおよびHMは代用乳200gl日または500g/日を半量ずつ1.8Lの温湯に懸濁して08:30時と16:30時にバケツから与えたことを意味し、S1およびS3は固形飼料(チモシー乾草と市販スターター)を1週目または3週目から不断給与したことを意味する。その結果、固形飼料摂取量が少ない1週目は代用乳給与量のみが水分出納に影響し、両HM区において尿量の減少と、糞中水分排泄および見かけの水分保持量AWRの増加が認められた。しかし糞水分含量は代用乳給与量の増加と固形飼料摂取の両方の要因により増加した。2週目はS′1区における固形飼料摂取量の増加により水分出納と糞水分含量は固形飼料の影響を強く受け、代用乳給与量の影響はAWRにのみ認められた。4週目は固形飼料のみが水分出納に影響したが、糞水分含量には両方の影響とも認められなくなった。試験2:1週齢子牛20頭を試験1と同様の4区に分け、2週目に糸球体濾過量(GFR)、尿細管からの水の再吸収率(RAWW)、およびEvans blueを指標として循環血漿量(CPV)を測定した。なお、2週目はS3区には固形飼料が給与されていなかった。その結果、1日の尿量はLM-S3区:56.8mL/kg.HM-S3区:55.4mL/kgに対してLM-S1区:35.0mL/kg.HM-Sl区:38.9mL/kgと著しく減少した。代用乳給与量の増加と固形飼料摂取は共にGFRとCPVを増加させたが、RAWは固形飼料の摂取によってのみ右音に増加した(P<0.001).
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