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1999 年度 実績報告書

哺乳期子牛における固形飼料の早期摂取が糞および尿中水分排泄に及ぼす影響とその原因

研究課題

研究課題/領域番号 10839020
研究機関麻布大学

研究代表者

入来 常徳  麻布大学, 獣医学部, 助教授 (60151693)

キーワード子牛 / 早期離乳 / 代用乳 / 固形飼料 / 下痢 / 水分出納 / 尿量 / 飲水量
研究概要

実験1:1週齢から代用乳(MR)を200g/日のみ給与したホルスタイン種雄子牛5頭と、1週齢からMR500g/日に加えて固形飼料(スターターと稲ワラ)を不断給与した子牛5頭を用い、2週目の後半5日間に両区1頭ずつ血漿浸透と血漿ADH、グルコース、尿素N、ケトン体、および酢酸濃度を経時的に測定した。その結果、血漿ADH濃度と血漿浸透圧、血漿グルコース、および血漿N濃度との間には有意な相関が認められなかったが、ADH濃度とケトン体および酢酸濃度との間には有意な正の相関が認められ(それぞれr=0.829およびr=0.740;P<・0.001)、ADH分泌とルーメン発酵との関連が示唆された。
実験2:1週齢からMR500g/日のみを給与した子牛5頭、同量のMRに加えて濃厚飼料(スターター)を不断給与した5頭濃厚飼料とともに稲ワラを不断給与した5頭、および濃厚飼料とスーダングラス乾草を不断給与した5頭について、2週目の水分出納および糞水分含量を測定した。なお、MRの調製2用いた温湯以外の飲水は給与しなかった。その結果、水分出納の変化(尿量減少、水分保持と糞中水分排泄の増加)および糞水分含量の上昇はMR単独給与区に比べて濃厚飼料と乾草を給与した区で最も著しく、他の2区は両者の中間であった。糞中水分排泄量と糞乾物量との間には正の相関があった。
実験3:1週齢からMR500g/日のみを給与し、飲水は与えなかった子牛6頭、同量のMRに加えて濃厚飼料とスーダングラス乾草を不断給与し、飲水は与えなかった子牛6頭と、飲水を自由に与えた6頭について比較した。その結果、飲水を与えない場合は尿量が減少する代わりに水分保持量や糞中水分排泄が増加したが、飲水を与えた場合は尿量の減少なしに水分保持量や糞中水分排泄が増加した。糞中水分排泄量は、糞乾物量よりむしろ水分保持量との相関が高く、細胞外液量との関連を示唆した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Abe,M.Matsunaga,T.Iriki,M.Funaba,T.Honjo and Y.Wada: "Water balance and-fecal moisture content in suekling eahes as influenced by tree access to dry feed"Jornal of Dairy Science. 82(2). 320-332 (1999)

  • [文献書誌] T.Iriki, T.Hara, M.Funaba, Y.Wada T.Honjo and M.Abe: "Effect of solid feed on water balance in suckling calves given free access to water"Animal Science Journal. 70(1). 24-28 (1999)

  • [文献書誌] M.Abe, Y.Miyajima, T.Hara, Y.Wada M.Funaba and T.Iriki: "Factors affecting water balance and fecal moisture content in suckling calves given dry feed"Journal of Dairy Science. 82(11). 1960-1967 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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