本年度の研究計画は、ほぼ予定通りに進行している。 担当者の薄井は、仏教大学を初めとして、京都の研究機関に出張し、中国思想関係・地理史関係の資料を蒐集した。小林も、中国六朝史関係の資料を蒐集し、田村も浜松に出張して、地理思想関係の資料を蒐集した。研究を進めるに当たって必要な文献資料・図録資料はほぼ集めることができた。 また、研究補助としての謝金を活用し、蒐集した資料の整理と電子化(パソコンへのデータ入力)を行った。入力作業は、本年度でほぼ予定の半数を行うことができたが、残りの部分については、引き続き平成11年度も行うこととなる。 蒐集した資料の検討は、現在三人の研究担当者で分担して行っているが、分類の仕方・調査項目の立て方などについて、定期的に意見交換の場を設けており、ほぼ方針が固まりつつある。現在のところ「地理書目(郡県単位)」「地理書目(山川志)」を立てるほか、「山川志」の本文については資料の輯逸作業をほぼ終了した。また、現存する「山川志」の最も古いものとして、宗代の「盧山記」及び古逸叢書所収の「天台山記」の翻刻の準備を進めている。 平成11年の秋頃には、全体のまとめを行い、平成12年3月には、研究成果を公開する手順で準備を進めている。
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