研究概要 |
知的障害者の入所施設について,これまでの政策,入所者の生活や施設運営に関して他種の施設制度等の比較による特徴,問題点と課題等を整理し,実態調査の課題を明らかにした.続いて,全国組織を持つ障害者施設団体の生活施設部会の協力を得て,当部会の課題として取り上げ,第1段階の実態調査を企画し実施する事ができた.調査項目は, 1. 施設調査:施設の概要,施設の財政,施設の設備(職員,建物),施設運営(運営方針,実践,日課,集団生活援助,個別生活援助) 2. 利用者調査:利用者,利用者家族,利用者生活時間調査(抽出) 3. 職員調査:職員意見,職員労働時間調査(抽出) この調査は調査票だけで百ページ余り,しかも全利用者,全職員調査や抽出ながらタイムスタディを含み,膨大なものとなっている.対象施設は協力を約束してくれた知的障害者の更生,及び授産施設で10施設からの回収が予定され,2月末現在で6施設から回答が寄せられ,現在集計中である. この調査の位置づけは以下の通りである. 1. 知的障害者の施設生活の分析の枠組みを作る 2. 全国規模の施設調査の設計,実施につなげる 3. 個別事例調査として位置づけ,独自にまとめるとともに,各施設の自己データとして利用してもらい,また,施設診断としても役立てる 4. 調査対象との共通問題関心に基づく共同研究調査である
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