初年度の研究計画は次の3点であった。1.国内外のNGO関連の文献・広報資料・記録類などを通じて、NGO活動の全体像の把握に努める。2.NGOスタッフへのアンケート調査とインタビューのための予備的作業を行う。3.アンケート項目を検討し、アンケート用紙を作成する。以下、1〜3のそれぞれについて報告する。 1. 比較的新しいものを中心に、和書39冊、洋書24冊、そして論文約50本を調達した。収集資料は、本格的な研究書や記録類に加えて、「NGO活動の実体験」をつづった「現地報告」や「手記」なども多く含んでいる。文献研究は、文献がそろい始めた昨年末より開始した。 2. 初年度はむしろアンケート調査とインタビューのための予備的作業に努力を傾けた。3種類の「NGOリスト」が作成された。一つは(1)活動分野に着目して作成されたリストであり、二つ目は(2)常勤スタッフの規模に着目して作成されたそれ(0名、1名以上5名未満、5名以上10名未満、10名以上20名未満、そして20名以上の5つに分類された)であり、最後は(3)住所録である。(1)と(2)によって調査対象となるNGOを選別する。(3)は郵便によるアンケート調査のための下準備であるとともに、首都圏中心の調査に終始しないための備えとしても企図された。 3. 質問項目は、副次的なそれも含めて約50用意した。ただアンケート調査は、NGO並びにそのスタッフとの信頼関係を築くためにも、一度に行うのではなく、数回に分けて行う。用意した質問項目をどうより分けるべきか目下検討中である。
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