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1998 年度 実績報告書

量子チューリング機械の停止問題に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10874016
研究機関名古屋大学

研究代表者

小澤 正直  名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (40126313)

研究分担者 築地 立家  名古屋大学, 情報文化学部, 助手 (70291961)
篠田 寿一  名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 教授 (30022685)
キーワード量子計算 / 量子チューリング機械 / 量子回路 / 量子アルゴリズム / 計算量 / 量子力学
研究概要

量子計算機の理論的考察を数理科学的方法で厳密に行なうため,次の研究成果を得た.
1. BernsteinとVaziraniによって与えられた量子Turing機械の数学的定義は,各ステップごとにヘッドが移動するという仮定が含まれていたが,その仮定をしない一般の量子Turing機械の数学的定義を得た.
2. そのために,局所遷移関数から導かれる作用素がユニタリ作用素になるための条件を求めることに成功した.
3. Yaoによって与えられた量子回路の定義を数学的に異論のない形に厳密化し,一様量子回路族の概念を定式化した.
4. 量子Turing機械と一様量子回路族の計算量的同等性を証明した.そのために,モンテカルロ型およびラスベガス型それぞれのアルゴリズムに対応した量子Turing機械と一様量子回路族の計算量クラスを定式化して,それらの関係を明らかにした.
量子チューリング機械の停止問題を解決するために,次のことを明らかにした.
1. 量子Turing機械による計算プロトコルを提案して,停止フラグを利用する停止の手続ぎ厳密に定式化した.
2. この停止の手続きに従う停止型機械は,停止フラグの測定が量子非破壊測定になることを証明した.
3. それにもとづき,停止型の機械の計算出力の確率分布が停止フラグの測定によって変化しないことを証明した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masanao Ozawa: "Quantum Nondemolition Monitoring of Universal Quantum Computers" Phys.Rev.Lett.80・3. 631-634 (1998)

  • [文献書誌] Masanao Ozawa: "Computational Complexity of Quantum Computers" Studies in Informatics and Sciences. 8. 1-21 (1998)

  • [文献書誌] Masanao Ozawa: "Quantum Turing Machines : Local Transition, Preparation, Measurement, and Halting" Proceedings of the 4th International Conference on Quantum Communication, Measurement, and Computing. 発表予定. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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