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2000 年度 実績報告書

光学の数理解析学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10874032
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

真島 秀行  お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (50111456)

キーワード漸近展開 / 漸近挙動 / 虹 / カタストロフ理論 / エアリー関数 / パーシー積分 / 振動積分 / ストークス現象
研究概要

1)多次元虹の発生と撮影.
昨年度から行っている滑らかな凹凸のあるガラスに懐中電灯の光をピンホールで絞って照射し多次元虹を発生させる実験を続けた.デジタル一眼レフを購入し,それによるバルブ撮影を行った.撮影時間は通常の一眼レフより短縮でき,画質をすぐ確認できたので連続的な変化を捉えるのに役立った.初等カタストロフ理論における,双曲型の臍,梢円型の臍,放物型の臍の特異点集合がモノクロでなく分光し虹としてかつ過剰虹を伴って発生させ撮影でき,数理科学的解析するための実験資料を得ることができた.
2)過剰虹の数理解析的研究.
カスプ虹などの多次元虹の発生を表す関数は,初等カタストロフのポテンシャル関数を指数関数の肩に乗せ積分したいわゆる振動積分として与えられる.この多変数関数としての漸近展開は上の実験の結果を説明するような,ある方向では指数減少,ある方向では正弦関数的に振動するものとして計算できるはずである.カスプの場合はパーシー積分であり,また,一般エアリー関数の変数を適当に制限してやることによりにより,エアリー・ハーディーの関数に還元されることが以前の研究で分かっており,それを手掛かりにして行っているがまた完全ではない.
3)視覚教材を作成.
自然界や人口虹スクリーン上の過剰虹,カスプ虹などの多次元虹を撮影したものと数理解析学的理論を解説した教材を印刷物および計算機上にハイパーテキストとして完成させることも一つの目標としてきたが,この研究で得られた資料等を参考に大学院生が「虹を題材とした計算機支援教材の研究」を行い,ハイパーテキストによる教材例が作成された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 真島秀行: "虹にまつわる数学-虹曲線は二次曲線"数学セミナー. 39(+カラー2頁). 64-68 (2000)

  • [文献書誌] 真島秀行: "虹の形"AERA Mook「数学がわかる」. 61. 102-105 (2000)

  • [文献書誌] 真島秀行: "漸近解析入門-スターリングの公式とエアリーの虹の関数の挙動"数学セミナー別冊「数学のたのしみ」. 24. 16-35 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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