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1998 年度 実績報告書

少数自由度力学系のための並列数値積分法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10874039
研究機関国立天文台

研究代表者

福島 登志夫  国立天文台, 天文情報公開センター, 教授 (70231735)

キーワード数値積分法 / 並列化 / ベクトル化 / 線型多段法 / ピカール法 / 超陰公式
研究概要

並列化数値積分法の一つとして,ピカール型の数値積分法を考察した。ピカール型の積分法で基底関数をチェビシェフ多項式に取った場合(Fukushima 1997a,1997b)、積分の収束は速いが、積分に必要な計算量が多項式の次数Nの2乗に比例して増加する。この計算量は少数自由度の力学系(惑星の公転や自転運動など)の数値積分の場合、無視できないほど大きい(Fukushima 1997b)。一方,ピカール・チェビシェフ型の積分法では、これを繰り返し使用する、すなわち(数千周期などの)大きな刻み幅の単段法として使用する場合、その誤差の成長が従来型の数値積分法と同様に,時間の2乗に比例する欠点を共有している(Fukushima 1997b)。これらの欠点を解決するために、誤差が時間の1乗でしか成長しないことが保証されている線形多段法(Lambert&Watson 1976,Quinlan&Tremeine 1990)を、ピカール型の積分法に組み入れるべく研究を開始した。今年度は,まず、ピカール型の積分法に必要な線形多段法の陰公式について(陽公式とあわせて)任意の次数での表現を導き(Fukushima 1998a)、その数値実験結果をまとめた(Fukushima 1999b)。また、その拡張版としての超陰公式によるピカール積分法の結果を、天文学会の1999年春季年会で発表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.FUKUSHIMA: "Symmetric Multistep Methods Revisited:II Num.Experiments" Proc. IAU Colloquium. 173. (1999)

  • [文献書誌] T.FUKUSHIMA: "Parallel/Vector Integration Methods for Dyn.Astronomy" Proc. IAU Colloquium. 172. (1999)

  • [文献書誌] T.FUKUSHIMA: "A Fast Procedure Solving Gauss'Form of Kepler's Equation" Celestial Mech.and Dyn.Astronomy. 70. 115-130 (1998)

  • [文献書誌] T.FUKUSHIMA: "Symmetric Multistep Methods Revisited" Proc.30th Symp.on Cele.Mechanics. 229-247 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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