研究概要 |
1. 多孔質炭化ケイ素(気孔率37%)の平滑材を用いた4点曲げ試験において,モーメントと引張側および圧縮側のひずみとの間の関係は非線形となるが,これより引張側および圧縮側の真応力とひずみの関係を求めることに成功した. 2. 切欠き深さを0.1,0.2,0.4,0.8,1.6,2.8mmの6種類に変えた切欠き材の曲げ試験を行い,切欠き深さが破壊強度におよぼす影響を求めた.0.1mmの切欠きは破壊起点とはならないが,0.2mm以上では破壊起点となり,材料の固有欠陥寸法は0.1〜0.2mm程度で炭化ケイ素粒子の大きさとほぼ等しい. 3. 荷重と圧縮側ひずみの関係より,曲げ中のき裂進展量を評価する手法を提案し,R曲線を得た. 4. R曲線は切欠き深さにあまり依存せず,切欠き材の破壊挙動を予測する手法として有力である. 5. 繰返し疲労での損傷のパラメータとして,切欠き材ではコンプライアンスが適用できることが明らかとなった.
|