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1999 年度 実績報告書

複合材料を用いた高出力CO_2レーザーによるAl表面の合金化技術

研究課題

研究課題/領域番号 10875028
研究機関北海道大学

研究代表者

池田 正幸  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50212783)

キーワードCO_2レーザ / 複合材料 / アルミニュウム / 合金化技術 / 金属間化合物 / レーザ光吸収特性 / 均一組織 / 耐摩耗性
研究概要

基板材料と高い結合力をもち、硬い合金化層を形成するためにレーザ光の吸収による温度上昇、溶融、合金化反応、凝固過程のレーザによる合金化のメカニズムを重視した研究を行った。
具体的には合金化添加材料としてCO_2レーザ光の吸収率が高く、Al基板材料と反応性が高く、かつ、熱伝導率の良いTiO_2にNiを重量比50%コーティングした複合粉末を開発した。
粉末をAl基板表面に厚さ約0.2mm塗布して、レーザ出力2.4kW、ビームの操作速度1m/minの条件で合金化層を形成した。その結果、厚さは最大0.7mm、表面粗さは約0.065mmのポロシティやクラックのない厚さ、組成、組織の均一な合金化層の形成に成功した。この合金化層の微小硬さは約500であり、すべり摩耗試験では高負荷荷重条件下では焼入れした炭素鋼より耐摩耗性が高いことが明らかとなった。
合金化層はAlがマトリックスとなってAl_3Ni、Al_3Ti等の金属間化合物が晶出した組織であり、一度溶融したAlの中にはAl_2O_3分子が分散しているものと考えられる。これらの金属間化合物が形成されるときに発生する反応熱によってAlの溶融時間が長くなり、結果的に溶融金属中の粒子拡散を促進して、合金化層に均質化に効果があることを明らかにした。
レーザ光の吸収特性と基板材料との反応性から適当な金属、セラミックスの組合わせを選択することでレーザによる合金化が実用化できる見通しを得た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 赤沼正信、池田正幸 ほか: "TiO_2粉末を用いたレーザアロイングによるアルミニュウムの表面改質"表面技術. 50・3. 289-293 (1999)

  • [文献書誌] 赤沼正信、池田正幸 ほか: "TiO_2-Ni粉末を用いたレーザアロイングによるアルミニュウムの表面改質"表面技術. 51・2. 1-5 (2000)

  • [文献書誌] 赤沼正信、池田正幸 ほか: "TiO_2-Ni粉末を用いたアルミニュウム表面のCO_2レーザアロイング"高温学会誌. (3月の予定). (2000)

  • [文献書誌] M.Akanuma, M.Ikeda, et al.: "Laser Alloying With TiO_2/Ni Composite Powder on Aluminum Surface"Proc. of Int. Conf. On Precision Engineering (Taipei). 621-626 (1997)

  • [文献書誌] M.Akanuma, M.Ikeda, et al.: "Fine Surface Modification of Aluminum by Laser Irradiation with TiO_2/Ni Powder"Proc.of the EOS/SPIE Int. Symp. (Munich). 110-116 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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