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1999 年度 実績報告書

片面ラッピングによる次世代超薄型水晶振動子の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10875033
研究機関熊本大学

研究代表者

峠 睦  熊本大学, 工学部・知能生産システム工学科, 助教授 (00107731)

研究分担者 坂本 英俊  熊本大学, 工学部・知能生産システム工学科, 助教授 (10153917)
上田 昇  熊本大学, 地域共同研究センター, 助教授 (10040437)
大渕 慶史  熊本大学, 工学部・知能生産システム工学科, 助手 (10176993)
キーワード水晶振動子 / ラッピング / ポリシング / 砥粒加工 / 薄型化加工 / 発振周波数 / 水晶 / シリカ
研究概要

本研究は水晶振動子の薄型化に対して有利な片面ラッピングにより最終厚さ5μmを有する移動体通信用次世代超薄型水晶振動子の開発を行った.研究期間に5μmまでの加工が安定して得られることを確認しているが、基本周波数は150MHzの水晶振動子が得られた。
本研究で開発した片面ラッピング法は大きく分けて2段階から成り、粗ラッピングと仕上げポリシングで区別した。以下にその方法を簡単に示す。なお、供試段階での水晶素板の厚さは100μmであり、すず定盤を用いた粗ラッピングにより30μmまで薄くし、その後仕上げポリシングを行っている。加工物である水晶素板の厚さが非常に小さいため、10μm以下の厚さになると表面と裏面の加工ひずみが異なると反りが発生する。このため、加工の途中に仕上げポリシングを行い、その後水晶素板を裏返して接着して加工した。
ポリシングにおいては工具としてのポリッシャやパッドに多くの種類があり、選択基準をどこに選ぶかが最大の課題であった。ここでは硬さと通気性(保水性)を基準として選択し、最終的に不織布により所期の目的を満足させる水晶素板に加工することができた。砥粒はポリシングではスラリーとなるが、不織布では0.5μmのSiO_2が最も良い結果を示した。これらの加工法における削除率(加工レート)は0.08μm/minであり、一次ラッピングに比較すると1桁近く低下している。これらの値の改善と削除率機構の詳細な考察がこれからの課題と考えている。なお、これらのポリシングにおいて、水晶素板の面だれ防止にリング状保護膜を形成することにより目的が達成できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 荻野、峠、渡邉、大渕: "砥粒加工による超薄型水晶の加工技術"精密工学会誌. 66巻1号. 69-73 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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