研究概要 |
1. 単結晶シリコン切削装置の製作:正面旋盤と同様の次のような単結晶シリコンの切削装置を製作した。静圧空気軸受によって支持される工作物スピンドルに単結晶シリコンウエハを固定し(スラスト方向振れNRR14nm),正面からダイヤモンドスクライバで分解能10nmで切込む。その際,ダイヤモンドスクライバで発光が起きるとファイバースコープを通してその光強度を光倍増管で計測でき,ダイヤモンドスクライバに加わる背分力を検出することができる。 2. 切削実験:回転数1000rpm単結晶シリコン((100)面φ100)をダイヤモンドスクライバで切込み,切込深さが1μmでは切削面で発光し,切込深さ50nmでは発光しないことを確かめた。 3. AFM観察:切込んだ単結晶シリコン表面をAFMにより観察した。切込みが50nmでは切削溝の周辺にクラックやピットは存在せず,延性モード領域であることがわかる。一方,切込み深さ1μmではクラックやピットが認められるので脆性モード領域であることがわかる。
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