研究課題/領域番号 |
10875077
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森川 博之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50242011)
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研究分担者 |
青山 友紀 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80292895)
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キーワード | コンピュータネットワーク / マルチキャスト / リライアブルマルチキャスト / アクティブネットワーク / 輻輳制御 / フロー制御 / ルータ / トランスポートプロトコル |
研究概要 |
本研究の目的は、長い間の夢であったマルチメディアコラボレーションを実現するためのネットワークサポート技術を開発することである。これに向けて、本年度は、アクティブマルチキャストプロトコル、局所的適応型セッション管理手法、マルチキャストバッファ管理機構に関して検討を進めた。 アクティブマルチキャストプロトコルの開発 リライアブルマルチキャストを行う上で最も重要な課題とも言える再送の最適化について考察を進め、効率的に再送を行うためにはネットワークトポロジーの情報を用いるプロトコルの開発が必須であることを明らかにした。これに向けて、データパケットのキャッシング/再送を、データのキャッシングを輻輳状況に応じて適応的に、かつ複数のルータ間で分散的に行うアクティブマルチキャストプロトコルを開発した。 局所的適応型セッション管理手法の検討 複数のマルチキャストセッションを統合しユーザが柔軟に制御することのできる局所的セッション管理手法について検討を進めた。マルチキャストにおけるフロー制御機構を用いればネットワークトポロジーを大まかに把握できることに着目したエンドユーザ主導型のセッション管理手法を開発し、複数のセッション間での使用帯域を柔軟に変更することが可能であることを示した。 マルチキャストバッファ管理機構の開発 ネットワーク側にフロー同士の公平性を保証する輻輳制御機構を保持させることでスケーラビリティを持たせるマルチキャストバッファ管理機構を構築した。具体的には、ルータにおいてプライオリティドロップを行う手法に関して詳細な検討を進めるとともに、本手法を用いた階層化リライアブルマルチキャストプロトコルを開発した。 来年度は本年度の成果を現実のネットワーク上に実装して検証を行う予定である。
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